いかがお過ごしですか??

最近は天気のせいか、
気持ちも少し内向きになりやすい日が続いていますね。

今日は、読後しばらく心に残った一冊について書こうと思います。

                       天使のナイフ / 薬丸岳

この本は、読みやすいのに、決して軽くはありませんでした。
むしろ、ページをめくるたびに、心の奥を少しずつ削られていくような感覚があります。

テーマは「少年犯罪」と「被害者遺族」。
ニュースではよく目にする言葉ですが、
この本を読むと、それがいかに他人事として消費されているかに気づかされます。

復讐は間違っている。
でも、もし自分だったら?
許すことが正解だとして、本当にそれができるのか?

読んでいる間、
ずっとその問いを突きつけられているようでした。

登場人物たちは、決して特別な人ではありません。
だからこそ苦しくて、だからこそ考えたくなりました。

感情を爆発させるわけでもなく、
淡々と進んでいく文章だからこそ、
一つひとつの選択や沈黙が、重く胸に残ります。

誰かの人生を語るとき、
その裏側には、語られない痛みが必ずある。

そんな当たり前のことを、
真正面から突きつけてくる一冊だと思います。

読後、気持ちが軽くなる本ではありません。
むしろ、重たいものが残ります。

でも、
その重さから目を逸らさずにいられたこと自体が、
この本を読んだ意味なのかもしれません。

簡単に「おすすめです」とは言いにくい。
それでも、
一度は向き合ってみてほしい物語でした。

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